「バス」の語源とはなんでしょう?

2014年10月17日

「バス」の語源とはなんでしょう?

「バス」の語源とはなんでしょう?

私たちはバスのことを当たり前のように「バス」と呼びますが、「バス」とはそもそもどんな意味で、その語源はなんなのでしょうか?

バスはなんで「バス」と呼ばれるのか

私たちは、細長い立方体のボディを持ち、車両内部に多くの座席を備え、大量の旅客輸送を目的とした乗合自動車のことを、当たり前のように「バス(bus)」と呼びます。でも、バスはなんで「バス」と呼ばれるのでしょうか。「バス」とはそもそもどんな意味で、その語源はなんなのか、その答えは19世紀前半のフランスにあるんです。

19世紀のフランスの乗合馬車が語源

時は1826年、フランスの西部に位置するナントという都市に、スタニスラ・ボードリーという製粉工場経営者がいました。工場には発生した蒸気を利用した公衆浴場が併設されており、そこに来る客の送迎のために、ボードリーは公衆浴場とナント市の中心部の間を往復する乗合馬車の運行を始めます。

やがてボードリーは、乗合馬車の乗客が浴場とは無関係の移動の手段として利用していることに気づき、乗合馬車の事業を立ち上げました。そしてこの乗合馬車は「omnibus(オムニビュス)」と呼ばれたのです。

「オムニビュス」と呼ばれるようになった由来

「オムニビュス」と呼ばれるようになった由来には諸説あります。ひとつはボードリーの乗合馬車乗り場の前にあったオムネという名前の帽子屋が、店名と「すべての人のために」というラテン語を掛け合わせた“Omnes Omnibus”との看板を掲げていたため、店前の乗合馬車も“Omnibus”と呼ぶようになったという説です。

もうひとつは、ボードリーの会社の会計係であったダゴールという人が、自分で考え出したという説です。もともとボードリーの乗合馬車には「白婦人」との美しい名前があったのですが、馬車は乗客の年齢や性別を問わない乗り物ということで、「すべての人のための車(voitures omnibus)」という別名をダゴールが提案したそうです。それが一般に広まったわけですね。

馬車から自動車に変わっても

乗合馬車という意味での「オムニビュス」という言葉は、1826年12月2日付の「Petit Breton」という雑誌に記録されており、1828年にパリに進出したボードリーも「オムニビュス」を正式名称として用いました。その後、ロンドンなどの英語圏にも広まった「オムニビュス」は「オムニバス」と呼ばれ、それが短縮されて「バス」となりました。

時代の流れとともに乗合馬車は蒸気機関、そして内燃機関の自動車と変わっていきますが、「バス」という呼び名は変わらずに続いています。