コミュニティバスの車両はなぜ小さい?

2016年03月07日

コミュニティバスの車両はなぜ小さい?

コミュニティバスの車両はなぜ小さい?

自治体が運行に関与するコミュニティバスには、中型以下の小さな車両が用いられるのが一般的です。その理由についてお話します。

もはやポピュラーな乗り物ですよね

「コミュニティバス」という言葉も随分と世間に認知されるようになりました。地域住民の移動手段を確保するために自治体などがその運行に関与するコミュニティバスは、1995年(平成7年)に東京都武蔵野市が始めた「ムーバス」の成功事例を受けて、今では全国各地の自治体で運行されるようになっています。皆さんの中でもコミュニティバスを利用した経験のある方は多いのではないでしょうか。

コミュニティバスの車両が小さい理由

コミュニティバスの多くは中型以下の車両で運行されています。これはコミュニティバスが小規模需要の地域を走るために大型の車両が必要ないことと、大型車両の走行自体が不可能な狭い道路が入り組んだ地域、すなわち“交通の空白(不便)地域”を主要路線とするためです。東京などの大都市の古くからある住宅地には、鉄道駅や既存の路線バスの停留所から遠く離れている上に、路地が入り組んでいて道幅が狭く、坂道も多い地域が数多くありますからね。そのような地域に住む高齢者の方にとって、小回りが利いて狭い道にも入ってきてくれる小型のコミュニティバスは、本当に助かるものなのです。

代表的なのは日野自動車の「ポンチョ」

現在、コミュニティバスに最も使われている車両は、ジェイ・バスが製造して日野自動車が販売している路線用小型ノンステップバスの「ポンチョ(Poncho)」です。ポンチョにはロングボディとショートボディの2種類があり、その車両サイズは以下の通りです。

◆ ポンチョロングボディ
全長6990mm・全幅2080mm・全高3100mm・乗車定員36名(座席11名+立席24名+乗務員1名)・最小回転半径:7.7m

◆ ポンチョショートボディ
全長6290mm・全幅2080mm・全高3100mm・乗車定員29名(座席10名+立席18名+乗務員1名)・最小回転半径:6.7m

ちなみに一般的な民営路線バスに使われている大型車両の「日野ブルーリボン」は、全長10925mm・全幅2490mm・全高2965mm・最小回転半径:9.0mですから、ポンチョの小ささと小回りの良さが分かります。ポンチョは丸みを帯びたデザインも可愛らしく、その名前の由来も「ポンと乗ってチョこっと行く」から来ているんですよ(衣服のポンチョにもかけているそうです)。

コミュニティバスは高齢者の方々の助けになるだけでなく、人々の交流を活発にして地域の活性化にも役立っています。今日も小さな可愛いバスが住宅地の中をキビキビと走り回って、皆さんを笑顔とともに運んでくれることでしょう。