「奈良葛城・高鴨神社」ここが全国の賀茂神社の総本宮です

2016年05月20日

「奈良葛城・高鴨神社」ここが全国の賀茂神社の総本宮です

「奈良葛城・高鴨神社」ここが全国の賀茂神社の総本宮です

古代豪族の鴨氏一族がその発祥の地に守護神を祀ったことを始まりとする「高鴨神社」。京都の上賀茂・下鴨神社始めとする全国の賀茂神社の“総本宮”はこちらなのです。

古代日本有数の豪族が「鴨氏」

大阪府と境を接する奈良県中西部の「葛城エリア」は、ヤマト王権(大和朝廷)が開かれるよりも以前から栄えた由緒ある地です。そしてその繁栄の基礎は、この地を本拠地としていた「鴨氏(賀茂氏・加茂氏)」によって築かれました。鴨氏は、日本サッカー協会のシンボルマークとしても知られる「八咫烏(やたがらす)」に姿を変えて、神武天皇を熊野から大和へ導いたとされる「賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)」を始祖とする古代豪族で、初代神武天皇、第2代綏靖(すいぜい)天皇、第3代安寧(あんねい)天皇の三帝は鴨氏の主長の娘を妃とされたそうです。この鴨氏の中から経済力面と軍事力面で頭角を現した集団が「葛城氏」を名乗り、大和朝廷に滅ぼされるまで葛城の地に王朝(葛城王朝)をつくり上げたのです。

日本全国の賀茂神社の“総本宮”です

金剛山東山麓の御所市鴨神に立つ「高鴨神社(たかかもじんじゃ)」は、鴨氏一族の発祥の地に守護神を祀ったことに始まる古社です。弥生中期前より祭祀を行っているといわれますから、日本最古の神社のひとつですね。全国各地に鴨(賀茂・加茂)と名の付く神社(賀茂社)がありますが、それは鴨氏の一族がここから全国に移住していき、そこに賀茂社を祀ったためで、有名な京都の上賀茂神社や下鴨神社もそのひとつです。高鴨神社はそれら賀茂社の“総本宮”となるわけです。

主祭神は「阿治須岐高日子根命(あじすきたかひこねのみこと)」、またの名を「迦毛之大御神(かものおおみかみ)」とおっしゃり、大御神と名のつく神様は迦毛之大御神以外に天照大御神と伊邪那岐大御神しかいらっしゃいません。当然、御神力は“死した神々をも甦えらせる”ほどに強く、それゆえ病気平癒、初宮、大祓いなど“甦り”にかかわるご利益があります。そして人の歩む道を目覚めさせてくださる神様でもあり、境内から発せられる「神気」を受けながら心身ともに甦られると篤い信仰を受けています。境内はひっそりと静まり返っており、本殿は室町時代の建築で極彩色の彫刻を持つ国の重要文化財です。

「日本桜草」の保存と栽培でも有名です

高鴨神社は「日本桜草」という可憐で清楚な花の保存と栽培を行っていることでも知られています。かつて日本桜草は北海道から九州の高原や原野に分布していたのですが、現在では野生の群落を見ることは稀となった準絶滅危惧種です。埼玉県さいたま市の「田島ヶ原サクラソウ自生地」は特別天然記念物に指定されているほどです。

その日本桜草の品種のほとんどとなる約500種類が高鴨神社にあります。4月から5月の開花期には2,000鉢以上の花が咲き、一般に展示されます。展示期間中は2株入りの苗が700円で特別分譲され、桜草の花見客で境内は賑わいますので、花好きの方はぜひこの時期に高鴨神社を訪れてみてくださいね。

高鴨神社への交通アクセス等

■ 所在地:奈良県御所市鴨神1110

■ 交通アクセス:
◇ 近鉄御所線「近鉄御所駅」から奈良交通バス「五條バスセンター行」もしくは「特急新宮駅行」にて「風の森バス停」(約17分/運賃470円)下車、徒歩 約15分
◇ 近鉄南大阪線「高田市駅」から奈良交通バス「五條バスセンター行」もしくは「特急新宮駅行」にて「風の森バス停」(約30分/運賃680円)下車、徒歩 約15分
◇ 近鉄大阪線「大和高田駅(バス停名:近鉄高田駅)」から奈良交通バス「五條バスセンター行」にて「風の森バス停」(約35分/運賃710円)下車、徒歩 約15分

■ 拝観時間:自由

■ 拝観料金:無料



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