バス事業者は自社の車両をひとつのバスメーカーに絞っているの?

2016年07月13日

バス事業者は自社の車両をひとつのバスメーカーに絞っているの?

バス事業者は自社の車両をひとつのバスメーカーに絞っているの?

日本全国には数えきれないほどのバス事業者がありますが、バスを製造するバスメーカーはほんの少しです。そこで素朴な疑問!バス事業者は自社車両をひとつのメーカーに絞っているのでしょうか?

バス事業者の使う車両は単一メーカーのもの?

現在、国内の路線バス事業者が使用する車両のほとんどは“国産車”となっています。バスメーカーは「いすゞ自動車」「日野自動車」「三菱ふそうトラック・バス」の3社で、2012年(平成24年)に事業撤退した「UDトラックス(旧社名:日産ディーゼル)」のものも含めれば、この4社製のバスが全国各地で乗客を運んでいるわけですね。そこで素朴な疑問ですが、各バス事業者は自社が使用するバス車両をひとつのメーカーに絞っているのでしょうか。それとも全てのメーカーの車両を一律に導入しているのでしょうか?

ひとつのメーカーを使う事業者もいます

素人考えで言うと、ひとつのメーカーに絞っておいたほうが運転士の方も楽なような気がします。どの車両に乗っても操作は同じですからね。車両更新が行われても同じメーカーなら操作系が大幅に変わることはないでしょうし、部品の互換性も高いなどコスト面のメリットも考えられます。メーカーと事業者が同じグループに属しているという関係性もあることでしょう。事実、東京都北東部および埼玉県で運行している国際興業バスは、いすゞ系列の販売会社を傘下に持つ関係からほぼ全車がいすゞ自動車製となっています。また、愛知県の名鉄バスの車両は古くから三菱ふそうトラック・バス製が中心で、これはかつて名鉄グループに名古屋三菱ふそう自動車販売があったことにもよると思われます。

すべてのメーカーを使う事業者もいます

しかし、ひとつのメーカーに絞らずに全てのメーカーの車両を導入している事業者もたくさんあります。大都市の公営バス事業者などは、公的な立ち位置から同一メーカーの車両だけを使用することはできませんので、当然のごとく全てのメーカーの車両が使われます。東京都の都営バスにも4社のバスが導入されていて、かつては営業所ごとに車両を変えるという対策を取っていました。ただし現在では、一部の営業所・支所を除いて全メーカーが保有されています。また民営のバス会社でも東京都城南地域・川崎市・横浜市北部を中心に運行する東急バスは国内4社すべてから車両を導入していますし、大手私鉄系列のバス事業者だけでなく中小の事業者でも複数のメーカーの車両で運行しているところは多数存在します。事業者がいろいろな車両を使うことでメーカー間の競合が生まれ、それがバス事業全体の発展につながりますからね。

地方部には中古車両が流れますから

ところで地方の小さなバス事業者にも、意外と4社メーカーのバラエティに富んだ車両があったりするんですよ。経営的に大変な地方のバス事業者は、都市部のバス事業者が自動車排出ガス規制による年限や新車種に更新した際に出る中古バスを購入することが珍しくなく、そうなると必然的にひとつのメーカーに絞ることはできなくなくなるのです。このような地方に行った車両の追跡調査をするバスマニアの方もたくさんいて、以前使っていた事業者の特徴を見つけ出すのも楽しいそうです。