同じ地域のバス会社が系列化する場合もあります

2016年09月28日

同じ地域のバス会社が系列化する場合もあります

同じ地域のバス会社が系列化する場合もあります

バス会社の系列化は地方のローカルなバス会社が大手私鉄系列の傘下に入るだけでなく、地盤を強化するために同じ地域でグループを形成する場合もあります。

地元地域を系列化するパターンもある

大手私鉄は分社化した直系のバス事業だけでなく、さまざまな資本関係を結ぶことで他のバス会社を系列化し、自らの企業グループを形成しています。その方向性には2つのパターンがあり、ひとつはリゾート地の観光開発などとともに進出して地方のローカルなバス会社を系列化するパターン、もうひとつは自社が持つ鉄道路線の沿線とその周辺地域に存在するバス会社を確実に系列化するパターンです。今回は同じ地域で系列化されているバス会社をいくつかご紹介してみましょう。

京成は千葉を、東武は埼玉を、京王は多摩を

千葉県にはたくさんのバス会社が運行していますが、そのほとんどが「京成(京成電鉄)」の系列です。京成バスはもちろんのこと、千葉市や市原市北部の郊外住宅路線を主力とする千葉中央バスや、成田市や銚子市で路線バスを運行する千葉交通、千葉市美浜区の千葉海浜交通、資本比率は低いものの内房と外房に路線を持つ小湊鐵道も京成グループの一員であり、他にもたくさんの京成系列のバス会社が千葉県内を走っています。千葉県は完全に京成の地元となって、他の事業者が入り込む隙はありません。

同じように埼玉県では「東武(東武鉄道)」が東武バスを中心に朝日自動車、茨城急行自動車、国際十王交通、川越観光自動車、関越交通などとともにグループを形成していますし、東京都多摩地区を営業エリアの中心とする「京王(京王電鉄)」は、多摩西部地区と山梨県北東部の一部で路線バスを運行する西東京バスを系列化しています。

かの神奈川中央交通は小田急の系列会社

国内最大のバス会社といえる神奈川県の神奈川中央交通は、なんと「小田急(小田急電鉄)」の系列会社です。小田急直系の小田急バスと比べると、神奈川中央交通は4倍ぐらい保有車両数が多いのですが、それでもれっきとした小田急グループの一員です。ですから、神奈川県の小田急線の駅前には神奈川中央交通のバスがよく停まっています。

西に目を向けると、「阪急(阪急電鉄)」と「阪神(阪神電気鉄道)」は2006年(平成18年)に阪急阪神ホールディングスの完全子会社になりましたから、経営統合の発端がどうであれ、現在の阪神バスと阪急バスは同じ系列になっています。

大手私鉄系列以外のグループ化もある

このような同じ地域のバス会社の系列化は、大手私鉄の傘下に入るだけではありません。岡山県で明治時代から営業している岡山電気軌道(岡電バス)と、隣の広島県東部に多くの路線を持つ老舗バス会社の中国バスは、岡山県の両備バスを中心とする両備ホールディングスの系列会社です。

長野県のアルピコ交通は、もともとは長野を営業エリアとする川中島バスと、松本が営業エリアの松本電気鉄道、さらに茅野が営業エリアの諏訪バスの3社でした。これら3社はいずれも長野県を中心に事業展開を行うアルピコグループの系列会社だったのですが、2011年(平成23年)に合併してひとつになり、アルピコ交通と商号を改めたのです。このように同じ地域のバス会社が系列化して、それが統合して1社となるパターンもあるのです。