【高速バスの安全対策】基本動作となる指差喚呼と確認喚呼

2017年08月08日

【高速バスの安全対策】基本動作となる指差喚呼と確認喚呼

【高速バスの安全対策】基本動作となる指差喚呼と確認喚呼

皆さんは「指差喚呼」をご存知でしょうか。一般的には「指差し確認」の名で知られるこの行動は、高速バス運転手の安全運行における基本動作としてマニュアル化されています。

駅や電車でよく見かけるアレです

鉄道駅のホームに電車が入ってくる前や発車した後に、駅員さんが指を差しながら何かを言っているシーンを見かけたことがあると思います。あれが「指差喚呼(しさかんこ)」で、確認や操作の対象を指差しながら、その名称と状態を声に出して確認する安全動作です。明治時代に蒸気機関車の機関士(操縦者)と機関助手(缶焚き)が互いの確認のために復唱し合った「喚呼応答」が発展したもので、かつての国鉄で運転士や車掌の信号確認から広まっていきました。現在は製造業や建築業、さらには医療の現場など様々な業界で使われています。

大脳を活性化させて集中力を高めます

指差喚呼は使われる業界によって「指差確認喚呼(しさかくにんかんこ)」や「指差呼称(しさこしょう)」などとも呼ばれますが、私たちにとって慣れ親しんだ呼び方は「指差し確認」ですね。皆さんも経験でお分かりの通り、指差し確認をするとヒューマンエラー(人為的ミス)の発生確率を下げることができます。それは、

(1)目で見て →(2)腕を伸ばし指で差して →(3)口を開き声に出して →(4)その声を耳で聞く

という一連の行為が、

(1)目で見ることで見間違いを防止 →(2)動作をつけることで覚醒水準を維持 →(3)声に出すことで意識レベルが向上 →(4)耳から情報が入ることで行為の記憶が強化され、エラーに気づきやすくなり、慣れによるケアレスミスを抑制

という効果を生み出すためです。指差し確認は大脳の運動領域・筋知覚領域・言語領域・視知覚領域を活性化させ、集中力を一気に高めてくれるのですね。

高速バス運転手にとっての基本動作です

高速バスの運転手も発車時に指差喚呼を行います。発車時刻を確認し、乗客の乗り降りが終了しているかどうか、乗客が全員着席しているかどうか、次のバス停はどこか、車両の周囲は安全かなどを、指を差しながら声に出して確認して、それから発進するわけです。もちろん運転中も随時、状況や操作を確認するのですが、片手であってもハンドルから手を離せませんので、指差しはせずに声だけの「確認喚呼」を繰り返します。もはやこれは高速バス運転手にとっての基本動作であり、安全運行のために必ず行わなければならないルールとしてマニュアル化されています。