現在の都バス路線の中で最も古い系統はどこ?

2017年08月22日

現在の都バス路線の中で最も古い系統はどこ?

現在の都バス路線の中で最も古い系統はどこ?

90年あまりの長い歴史を持つ都営バス路線は、時代の流れとともに新設と廃止を繰り返し、現在129の系統を持っています。その中で最も古くから運行されているのはどこなのでしょうか。

創業時の20系統から現在は129系統

都営バスは関東大震災で壊滅的な被害を受けた東京市の路面電車(市電:現在の都電)の代替交通として、1924年(大正13年)1月より運行が始まりました。創業当時の市バス路線数は20系統で、そこから時代の流れとともに系統の新設と廃止を繰り返し、90年後の2015年(平成27年)4月現在では129系統となっています。ではこの129系統の中で、最も古くから運行されているのはどこなのでしょうか。

現在も創業時と同じルートを走る路線が2つ

実は創業時の20系統と同じルートを走る路線が、今も2つだけ残っています。まずひとつが「都02系統」です。大塚駅前~錦糸町駅前を結ぶ「グリーンライナー」の愛称を持った都市新バスですが、大塚~春日町~外手町(現:本所1丁目)を走っていた創業20系統のうちの「15系統(1924年3月5日運行開始)」と同じルートとなっています。もうひとつは南千住駅西口~東京駅八重洲口間の「東42甲系統」で、こちらは南千住~御蔵前片町(現:蔵前駅前)~東京駅間を走っていた「12系統(1924年3月16日運行開始)」と同じルートの運行です。創業時の路線とルートが変わらないということは、この都02系統と東42甲系統が現在の都バス路線の中で最も古い系統ということになりますよね。

主役が入れ替わってきた東京の公共交通

ただ、創業時の20系統はあくまでも市電の代替交通でしたから、市電が復旧するにしたがってお役御免となっていきました。「15系統」も「12系統」も市電に戻り、それぞれが「都電16系統」と「都電22系統」となります。再び都バスとして復活するのは、高度経済成長期に“交通渋滞の元凶”として都電が廃止された直後の1971年(昭和46年)3月18日からです。都電代替路線として都電16系統は都バス516系統→塚20系統→都02系統、都電22系統は都バス522系統→東42系統→東42甲系統と名を変えて今に続いています。90年の歴史の中で東京の公共交通の主役の座は、路面電車と乗合バスが交互に入れ替わってきたのですね。

最も新しい都バス路線も下町を走る

ちなみに最も新しい都バス路線は、2015年(平成27年)3月30日に開通した南千住駅東口から錦糸町駅前をつなぐ「錦40系統」です。とうきょうスカイツリー駅前を経由するため、東京スカイツリーから錦糸町までこれ1本で行けるようになりました。しかし、運行本数はおおむね1時間に1本と数少ないのが残念です。2番目に新しいのが東京駅丸の内北口~錦糸町駅前を、これまたとうきょうスカイツリー駅経由で結ぶ「S-1系統」です。2008年(平成20年)に開業した「東京→夢の下町」の愛称を持つ定期観光路線で、レトロな雰囲気の特別車両が投入され、上野、浅草、秋葉原近辺も通ることから外国人観光客の利用も多い路線です。

興味深いのは、最も古い路線と最も新しい路線が、ともに南千住や錦糸町という下町を走る系統であることです。やはりこのあたりは鉄道網との関係で、昔からバスが優位に立っているのでしょう。錦糸町駅前は都バス最多の18系統(北口と南口の合計)が発着する“都バスの聖地”的な存在です。バス好きの方ならぜひ一度足を運んでみてください。