都バスの運賃箱も時代とともに進化してきました

2017年10月27日

都バスの運賃箱も時代とともに進化してきました

都バスの運賃箱も時代とともに進化してきました

ワンマンバスにとって必須の装備である「運賃箱」。半世紀以上前の登場時には単なる箱でしたが、時代の流れとともに進化してきました。今や都バスの運賃箱は世界の最先端を行っているのですぞ。

最初の運賃箱は単なる箱でした

私たちが東京23区で都営バスを利用する際、運賃は乗車時に支払います。それは現金であったりICカードであったりしますが、どちらにしても運賃支払は運転席横の「運賃箱」を利用することになります。今では当たり前のシステムですが、運賃箱は1965年(昭和40年)のワンマンバス運行で登場しました。それまでは同乗している車掌さんから切符を買っていたわけですね。

それでも最初の運賃箱は単なる箱のようなもので、“受け皿”のような部分に投入された現金を運転士さんが目視で確認して、正しければ箱の横のレバーを操作して下の“金庫”に落とすというものでした。もちろん両替機能や釣り銭機能があるはずもなく、それが必要な乗客には運転手さんが自ら手渡ししていたそうです。

運賃の均一制化から進化が始まります

ワンマン化が始まった頃の都営バスは1区20円の区間制運賃を採用しており、区が増すごとに10円を加算するものでした。そのため開始時のワンマンバスは、「新橋駅前~東京タワー」や「東大構内~お茶の水駅前」など近距離の9系統だけで運行されます。

この運賃制度を1967年(昭和42年)に区間制よりも同一運賃エリアが広い地帯制に変更し、1974年(昭和49年)に現在と同じ均一制となりました。この時点で運賃箱には両替機能が付き、その後に釣り銭方式となっていきます。

1000円札でもお釣りが出るようになりました

時代が進むにつれて都営バスのワンマン運行は一般的となり、それに伴って運賃箱も進化していきます。1986年(昭和61年)には1000円札の両替機能が追加され、1990年(平成2年)からは1000円札で支払っても釣り銭が出るように改良されました。これで小銭を持ち合わせていなくても慌てなくてすむようになったわけです。

さらに1993年(平成5年)からは同年に発売された磁気カードの「都バス都電専用Tカード」の読み取りに対応し、1994年(平成6年)には都営バス以外の民営バスでも利用できる磁気式プリペイドカードの「バス共通カード」の読み取り機能も追加されました。

都バスの運賃箱は世界の最先端!

そして現在の運賃箱はさらなる進化を遂げています。1日乗車券や定額定期券の発行ができますし、現金を投入すると瞬時に自動計算され、その額が液晶ディスプレイに表示されます。さらにその金額が正しければ自動収納、不足していれば警告音、多すぎる場合には自動的にお釣りを出すのです。

もちろん「PASMO」や「Suica」など今や運賃支払の主役であるICカードにも対応しており、2013年(平成25年)3月からの「全国交通系ICカード相互利用サービス」によって、全国10種類のICカードが利用可能となっています。

日本のバスの運賃箱は非常に先進的なものであり、世界中を見回してもこのような機能を持つものはほとんどありません。その中でも都営バスの運賃箱は最先端を行くものですから、乗車の際にはちょっとだけ興味を持って見てみてくださいね。