都バスの系統番号が持つ意味とは(1)

2017年11月17日

都バスの系統番号が持つ意味とは(1)

都バスの系統番号が持つ意味とは(1)

都営バスの各路線に付けられた漢字+2桁の数字の「系統番号」。そのバスの行先や目的を明確にするこの番号の意味を2回に分けて解説します。まず今回は「漢字」が持つ意味についてです。

利用者に分かりやすくするための「系統番号」

「渋66」「里48」「都01」などなど、都営バスの各路線にはこのような「漢字+2桁の数字」が組み合わされた番号が振られています。これは「系統番号」というもので、1972年(昭和47年)に東京バス協会と都区内大手事業者が主導して制定されたものです。ですから都営バスだけでなく、東京で運行する民営路線バスも、基本的にこのパターンの系統番号が付けられています。

線路上でしか走行できない鉄道と違って、路線バスは起終点や経由地をフレキシブルに設定することが可能です。そのため利用者のニーズに応えた運行系統をつくることができるのですが、逆に複雑になりすぎて分かりにくくなってしまうことも考えられます。そこで運行系統ごとに番号を振って、利用者への案内を簡単かつ明確にし、さらには事業者側の路線管理を容易にしているのが系統番号です。

「漢字」は起終点やターミナル名を示します

もちろん、この系統番号は適当に付けられているわけではなく、漢字+2桁の数字の組み合わせにはちゃんとした意味があります。今回は「漢字」について解説してみましょう。

漢字が示しているのは、その系統の「起点名」「終点名」「ターミナル名」のいずれかです。渋66系統は阿佐ヶ谷駅前~渋谷駅前を運行するので、起終点かつメインターミナルである渋谷駅前の「渋」が与えられています。基本的に漢字は頭文字を取っていますが、目白と目黒や新宿と新橋など頭文字が重複するものに対しては後の方の文字を使います。目黒駅前~千駄ヶ谷駅前の「黒77系統」や、新宿駅西口~東京女子医大前の「宿74系統」、小滝橋車庫前~新橋駅前の「橋63系統」などがそうですね。

もちろん例外もあります

ただし例外もあって、日暮里駅を起終点とする系統には頭文字の「日」ではなく、「里48系統(見沼代親水公園駅前~日暮里駅前)」のように最後の「里」が用いられます。里の方が日暮里駅をイメージしやすいとの配慮からでしょう。また、新小岩や葛西、西葛西などは「新小」「葛西」「西葛」と2文字を付けています。「新」だけでも「岩」だけでも分かりにくいですし、葛西と西葛西ではさらに分からなくなっちゃいますものね。

他にも「品93系統(大井競馬場前~目黒駅前)」のように、ルートの前半と後半で利用者ニーズが異なるような系統には、途中経由ターミナルの略字が付けられます。さらに、潮見駅~木場2~潮見駅~辰巳駅~辰巳中央~潮見駅と江東区内を循環するように運行する系統は「江東01」と名付けられていますし、青梅市内を中心とした多摩地区を運行する系統はすべて「梅」の頭文字となっています。

そのバスの行先や目的が明確になるように

このように系統番号の漢字の付け方には原則があるものの、やはり利用者への案内を簡単かつ明確にするという目的から、分かりやすい配慮がなされます。新橋駅というターミナルを起終点にしても、築地中央卸売市場へ向かう人々をメインにする系統は「市01」となっていますし、まだ臨海副都心(お台場地区)の開発が始まっていない時期に運行を始めた系統は「海01」、東京テレポート駅~中央防波堤を結ぶ系統は「波01」です。この方がどこへ向かう路線なのかイメージしやすいでしょう。

特定の利用者や特定の施設への輸送を行う臨時系統には、その施設やイベントの略字が用いられます。学生の通学支援のための系統には「学」、東京ビッグサイト(東京国際展示場)への臨時便は「国展」、江戸川競艇場へは「艇」、国立劇場へは「劇」などです。

近年になると利用者サービスの向上を目指した特殊路線の開設が相次ぎ、そこにはその特殊性を明確にした漢字が付けられました。1984年(昭和59年)から運行を始めた都市新バス路線には「都」、1988年(昭和63年)からの深夜バスには「深夜」、都庁移転に合わせて登場した新宿循環路線はCity Hallの略で「C・H」、ラピッドバスは「急行」、ダイレクトバスは「直行」、観光路線が「S」、フレキシブルバスが「FL」、アクセスラインバスが「AL」といった具合です。

いかがでしたでしょうか。次回お届けする「都バスの系統番号の意味(2)」では、漢字の後の「2桁の数字」の意味について解説します。