都バスの路線はどうやって開設されるの?

2017年11月24日

都バスの路線はどうやって開設されるの?

都バスの路線はどうやって開設されるの?

現在、都営バスには129の運行系統があります。これまでも数々の路線廃止と開設が繰り返されてきましたが、新たな路線の開設はどのような手順を踏んで行われるのでしょうか。

路線の廃止と開設を繰り返してきた都営バス

首都東京の公共交通として人々の生活を支えている都営バスには、2015年(平成27年)4月1日現在で129の運行系統があります。もちろん昔から129系統だったわけではなく、ここに至るまでには数々の路線廃止と開設が繰り返されてきました。終戦時のわずか12系統から人口の増加とともに拡大を続け、地下鉄のネットワークが整備されると競合路線を廃止、近年では開発が進む東京湾埋立地に新たな路線系統が開設されています。

2017年(平成29年)4月からも、「深夜13系統(東京駅丸の内南口~銀座四丁目~有明一丁目)」と、「深夜14系統(東京駅八重洲口~月島駅前~深川車庫前)」の新規2系統が開設され、深夜時間帯の利用ニーズに応えるようになりました。では、都営バスの新路線の開設はどのような手順を踏んで行われるのでしょうか。

新路線の開設は需要の予測から始まる

まず最初に必要なのが「バスの需要が見込めるかどうかの判断」です。これは当然のことで、誰も利用しないところに路線を設定しても意味が無いですからね。時代の流れによって利用者の動向は移り変わりますし、鉄道や地下鉄など他の公共交通との連携も考慮しなければなりません。2017年4月からの新規2系統も、このあたりを十分に調査した上での開設でしょう。最近では再開発による大規模住宅や大型施設の誕生も増えていますので、新たな需要が期待できるエリアに新路線が計画されます。

もちろん営利を追求しての需要予測ですが、都営バスは公営企業ですので、採算性を度外視した路線開設を行う場合もあります。その際は地元自治体や行政側からの補助を前提とすることが多く、昭和50年代にまだ開発が始まったばかりの東京湾埋立地へ路線を通した時には、東京都港湾局からの補助を受けました。

関係各署との調整とバス停の位置決め

路線開設の意思決定がされれば、次は運行環境を整えるために関係各署との調整を行います。交通法規に則って安全に走行できるルートをつくるために、交通管理者である警視庁や道路管理者である東京都建設局などと協議をして許可を受けなければなりません。

そしてバス停の位置を決めるのですが、利用者の利便性が高い場所に設置するには、関係各署だけでなく周辺の住民や商店からの理解が求められます。バス停が目の前にあると便利で良いと思う人もいれば、騒音やゴミが多くなって嫌だと思う人もいますので、バス停の位置決めは意外と大変な作業です。

国土交通省の許可を受けて運行開始

現在の都営バスの車両はすべて大型ノンステップバスに統一されていますので、新路線の開設に伴って車両を選択することは基本的にありません。ただし、円滑な運行を行うために追加車両を購入するのであれば、そのためのコスト管理が必要になります。

これらの問題をクリアできれば、最後に利用者のニーズに合わせた運行ダイヤを決定し、道路運送法に基づく監督官庁である国土交通省に新路線開設の申請を行います。申請に不備がなければ約3ヶ月で許可が下りますので、利用者への周知期間を経て運行開始となります。