瀬戸大橋の真ん中で路線バスを乗り継ぐ旅もオツなものです

2018年04月11日

瀬戸大橋の真ん中で路線バスを乗り継ぐ旅もオツなものです

瀬戸大橋の真ん中で路線バスを乗り継ぐ旅もオツなものです

初めて本州と四国を結んだ「瀬戸大橋」にも路線バスは走っています。中間の与島にある停留所でバスを乗り継ぐ必要がありますが、本州と四国の真ん中で一息入れる旅もオツなものです。

世界最長の鉄道道路併用橋「瀬戸大橋」

本州四国連絡橋のひとつである「瀬戸大橋(児島・坂出ルート)」は、瀬戸内海をまたいで本州(岡山県倉敷市)と四国(香川県坂出市)を結ぶ10の橋の総称です。櫃石島(ひついしじま)・岩黒島(いわくろじま)・羽佐島(わさしま)・与島(よしま)・三つ子島(みつごしま)の5つの島にかかる6つの橋梁(*注1)と、それらを結ぶ4つの高架橋(*注2)により構成されていて、橋梁部9,368m、高架橋部高架橋部3,732m、合計延長13,100mという世界最長の鉄道道路併用橋でもあります。3つある本州四国連絡橋の中でも最も早い1988年(昭和63年)に開通しました。

*注1:橋梁(きょうりょう):河川・渓谷・運河などの上に架け渡し、道路・鉄道などを通す構築物。
*注2:高架橋(こうかきょう):道路などをまたぐようにして、地上高く架け渡した橋。

瀬戸大橋を走る路線バス

瀬戸大橋が架かる5つの島のうち櫃石島・岩黒島・与島は人々が暮らす有人島ですので、この3つの島には瀬戸大橋上に路線バスの停留所があります。特に櫃石島と岩黒島は住民の車と緊急車両以外の一般車両は入ることができないので、観光客がこれらの島を訪れるには路線バスを利用しなければなりません。

岡山県側からはJR児島駅前で岡山県南部を営業エリアとする下津井電鉄(下電バス)の瀬戸大橋線に乗り、児島ICを経由して瀬戸大橋に入ります。櫃石島ではランプウェイを通って島内道路に入り、再び瀬戸大橋に戻ります。次の石黒島では本線上にバス停があり、乗降客はそこから階段で島内にアクセスします。

JR児島駅前から下電バスで瀬戸大橋FW前へ

次に到着する与島は一般車両も乗り入れることが可能で、下電バスは島内にある「瀬戸大橋フィッシャーマンズワーフ(FW)前バス停」へと向かいます。下電バスの瀬戸大橋線はここが終点。1日6本の全便がJR児島駅~瀬戸大橋FW前の往復運転です。

「フィッシャーマンズワーフ」は京阪電鉄が瀬戸大橋の開通に合わせて開業した観光型商業施設です。当初は年間516万人の利用者があり、ちょうどバブル経済まっただ中だったこともあって、当時の与島は空前の観光ブームに沸き上がりました。ところが瀬戸内しまなみ海道(尾道・今治ルート)など他の本州四国連絡橋が開通すると来場者は激減し、2011年(平成23年)11月に全面閉鎖、現在は太陽光発電施設となっています。

瀬戸大橋FW前から琴参バスで坂出市内へ

下電バスは瀬戸大橋FW前バス停で止まってしまいますが、ご安心ください。下電バス全便の到着時刻に合わせて、香川県中西部で路線バスを運行する琴参バスの瀬戸大橋線がこのバス停にやってきます。下電バスから乗り継いだ琴参バスは与島バス停を経由して瀬戸大橋に入り、四国へ向かって走り続けます。北備讃瀬戸大橋、南備讃瀬戸大橋を渡って無人島の三つ子島を通過、そして香川県坂出市のJR坂出駅を通って終点の回生病院バス停に到着するのです。

かつては児島~坂出間を直通する便も運行されていましたが、利用者の減少で廃止となり、今は瀬戸大橋FW前で乗り継がないと、路線バスで瀬戸大橋を渡りきることはできなくなっています。でも与島バス停のある与島パーキングエリアから瀬戸内海を望む景色は最高ですし、豊臣秀吉の時代から石材で栄えた島なので、島内には懐かしさと優しさがあふれています。のんびりと路線バスに揺られ、瀬戸大橋の真ん中で乗り継ぐ。こんな旅もなかなかオツなものですよ。