ローカルバス路線紹介・・・「江差木古内線(函館バス)」

2018年07月04日

ローカルバス路線紹介・・・「江差木古内線(函館バス)」

ローカルバス路線紹介・・・「江差木古内線(函館バス)」

全国各地のローカルバス路線にスポットを当てていくこのシリーズ、今回は北海道の函館バス運行の「江差木古内線」をご紹介します。2014年から鉄道廃線区間の代替バスとして活躍していますよ。

廃線となったJR江差線の代替バス

2014年(平成26年)5月12日、北海道函館市の五稜郭駅から檜山郡江差町の江差駅までを結んでいたJR江差線の木古内駅~江差駅間が廃線となりました。当時、この区間はJR北海道管内で乗降客が最も少なく、2011年(平成23年)度の輸送密度(1km当たりの1日平均利用客数)は41人と、走れば走るほど赤字が累積していたのです。これにより、西側を日本海に面する江差町を始めとした檜山地区から鉄道が消滅してしまいました。

そして区間廃線となったその日から木古内駅前~江差ターミナル間で運行を開始したのが、今回ご紹介する函館バス運行のJR江差線代替バス「江差木古内(えさしきこない)線」です。2014年10月1日からは終点が江差病院前・江差高校前間にまで延長され、現在に至ります。

使用車両はゆるキャラが描かれた日野ポンチョ

前述の通り、JR江差線の木古内駅~江差駅間は赤字が続いていましたから、かねてより廃線と代替バスへの転換が検討されていました。しかし、江差線と並行する道路(道道5号江差木古内線)は狭く、急カーブが連続する状況であったため、これが改善するまで廃線は保留となっていたのです。そのため道路環境が整えられた現在でも、乗客定員32人の小型ノンステップバス「日野ポンチョ」が専用車両として使われています。

江差木古内線専用の日野ポンチョは運行開始時に3台が導入され、その車体にはルート沿線3町のゆるキャラである「キーコ(木古内町)」「カミゴン(上ノ国町)」「しげっち(江差町)」のイラストが描かれています。1台ごとにメーンキャラクターが異なるデザインレイアウトで、遊び心にあふれた可愛いバスなんですよ。1日の運行本数はJR江差線と同じ6往復、運賃は起点の木古内駅前から江差ターミナルまでが1,120円、姥神町フェリー前までが1,230円、江差病院前までが1,310円です。

木古内駅前~湯ノ岱まで

木古内駅前バス停を発車した江差木古内線は国保病院前を通り、道道5号線を江差に向かいます。5つ目の吉堀バス停付近までは道道5号線も平坦なのですが、ここから急カーブが続く山道に入ります。この辺りには旧江差線の橋桁跡や線路が残り、神明バス停や湯ノ岱(ゆのたい)バス停などは旧鉄道駅舎の前に設置されています。湯ノ岱バス停では5分間のトイレ休憩を兼ねた停車時間があるので、待合室となっている旧湯ノ岱駅舎に入り、かつてのホームや線路から往時を偲ぶことができますよ。またここから徒歩10分ほどのところにある「湯ノ岱温泉」は、炭酸泉と石造りの風情で多くの人々に親しまれています。

湯ノ岱~江差病院前へ

湯ノ岱バス停を出ると、上ノ国町の大留バス停までは旧江差線跡と並行して走ります、川に架かる橋梁や線路の一部、さらにはトンネルなど鉄道の名残が見られ、今でも電車が走ってくるような雰囲気を覚えることでしょう。そしてバスは多方面への乗り換えが可能な江差ターミナルを経由して、江差町中心部に入ります。北海道の総合出先機関である檜山振興局や江差中学校を抜けると海沿いの国道228号線を走り、奥尻島へ渡るフェリーが発着する姥神町(うばがみちょう)フェリー前バス停へと進みます。ここから10分ほどで終点の江差病院前バス停に到着し、上りは朝一の便だけがこの先の道立江差高校まで乗り入れています(下りは午後の3便が江差高校前バス停発)。

江差木古内線は地域住民の方々の通院や通学に利用されることが多かったのですが、木古内駅が2016年(平成28年)3月26日に開業した北海道新幹線の停車駅であることから、現在は檜山地区と東北・東京方面を結ぶアクセス路線としての役割も担っています。