路線バスは生活の足!過疎地域を救う「自治体運営バス」

2018年08月08日

路線バスは生活の足!過疎地域を救う「自治体運営バス」

路線バスは生活の足!過疎地域を救う「自治体運営バス」

現在の民営バス各社の経営はいずれも厳しく、赤字バス路線からの撤退が多発しています。路線バスの消失による過疎地域の崩壊を防ぐために、公益・福祉事業として走るのが「自治体運営バス」です。

赤字バス路線からの撤退が多発する昨今

現在、日本全国のバス事業は厳しい時代を迎えています。特に地方部ではマイカーの普及が進み、自家用車の保有率が上がるにつれて路線バスの利用者数は減少、そこに少子高齢化による過疎化が拍車をかけたことで、民営バス会社の経営は予断を許さない状況が続いています。そのため赤字バス路線の維持は困難となり、採算性の低い路線からの撤退が多発するようになりました。民営バス会社も企業として営利を目的としていますから、それも仕方のないことでしょう。

バス路線廃止は“生活の足”を失うこと

しかし、たとえ赤字路線であったとしても、それを“生活の足”として利用していた人にとってみれば、バスがなくなることは大変な問題です。路線バスの撤退を放置しておくと、自動車の運転ができない若年層や高齢者、障害者など交通弱者と位置付けられる方々の移動機会が奪われ、さらなる過疎化を招くなどの深刻な事態に陥る危険性が多分にあります。運転はしたくないけれども通院や買い物のためにやむを得ずハンドルを握るという高齢者の方が増えれば、自動車事故が頻発してしまうのも当然のことかもしれません。

過疎地域崩壊を防ぐ「自治体運営バス」

そこで登場するのが、路線バスの撤退によって生活の足を奪われた交通弱者を守るために、公益・福祉事業として自治体(市町村)自らが路線バスを運行する「自治体運営バス」です。過疎地域を運行する不採算路線に他の民営バス会社が参入するケースは非常に稀有なことであるため、自治体自体が「廃止代替バス」として撤退した路線を引き継いだり、赤字分を補填するなどして路線の維持を図るのです。これによって公共交通機関が失われたことを原因とする過疎地域の崩壊を防ぐわけですね。

地域住民の利便性向上を図る「コミュニティバス」

都市部においても営利を目的とする民営バス会社は、大型バスを走らせることができない狭い道路が入り組んだ地域や、採算性の低い小規模需要の地域に路線を設定することができません。そうなると大都会のど真ん中であっても“交通の過疎地域”が生じることになります。地方部と同様にそこに住む交通弱者の方々の生活の足を用意しなければ、公共施設や医療機関に行くことすらできなくなるため、近年になって多くの自治体が運営しているのが「コミュニティバス」です。中型以下の小さな車両を用いて、狭い住宅街や輸送量の少ない路線での費用対効果を高め、地域住民の利便性向上を目的として運行されています。

自治体運営バスには運行主体が自治体で業務を民間に委託している場合や、運行主体がバス事業者で自治体が補助金を出している場合など様々な形態があります。路線バスは地域住民の生活の足ですから、それを守るために自治体運営バスは今日も走り続けます。