奄美諸島「加計呂麻バス」の運転手さんは時に命懸けの大忙し!?

2018年12月05日

奄美諸島「加計呂麻バス」の運転手さんは時に命懸けの大忙し!?

奄美諸島「加計呂麻バス」の運転手さんは時に命懸けの大忙し!?

奄美大島の南岸に大島海峡を挟んで向かい合う加計呂麻島には、港と島内集落を結ぶ「加計呂麻バス」が走っており、運転手さんは島には無くてはならない存在です。その理由をお話しましょう。

加計呂麻島ってどんな島?

加計呂麻島(かけろまじま)は、鹿児島から約380km離れた奄美大島の南岸に大島海峡を挟んで向かい合う、世帯数852、人口1,262人(2017年8月末現在)の小さな島です。主な産業はサトウキビの栽培、漁業、きび酢、黒糖焼酎の製造、観光などで、島の薩川湾は太平洋戦争中に軍港として栄えました。当時は戦艦大和や武蔵などの連合艦隊が停泊していたそうですよ。

島内を走る「加計呂麻バス」

このような小さな島ですが、ここにもちゃんと路線バスが走っています。その名も「加計呂麻バス」。奄美大島の古仁屋港からのフェリーが到着する生間港および瀬相港を起点として、島内に30ヶ所ほど存在する集落を7系統で結び、毎日1便~4便運行しています。その設立は1980年(昭和55年)8月の林バス産業加計呂麻営業所で、1983年(昭和58年)9月にその事業を譲受する形で加計呂麻バス有限会社となりました。

運転手さんは各種配達も行います

加計呂麻島には新聞販売店や宅配業者がないため、加計呂麻バスはこれらに代わって新聞や宅配物を引き取って配達しています。集落の各家々には路地に面した塀の上などに直径10cmほどの筒が設置されていて、バスの運転手さんは車内の窓から手を伸ばしてここに新聞を入れています。地域に密着した素敵なサービスですね。

さらにバス車内に目を凝らしてみると、フロントガラス上部の行先表示器の上になにやら棒状のものがあるのが分かります。一般的な路線バスにはないこの棒、いったい何かというと...

乗客を守るために命懸け!?

実はこれ、「ハブ取り棒」なんです。時に人を死に至らしめるほどの猛毒を持つハブは沖縄本島周辺と奄美諸島にのみ生息しており、当然ここ加計呂麻島にも出没します。加計呂麻バスの最終便運行時などには路上にもハブが出てくることがあるらしく、乗客を守るために運転手さんが実際にハブ取り棒を使って捕獲する事もあるとのこと。

島民の日常の足となるだけでなく、ある時は新聞や宅配物を配り、ある時は猛毒のハブを捕獲する。加計呂麻バスの運転手さんは本当に大忙しで、この小さな島には無くてはならない存在なのです。